コンパウンドボウの最近の傾向

旧型のコンパウンドボウ

最近のコンパウンドボウ1(小さい写真にマウスを置くと拡大します)

最近のコンパウンドボウ2(小さい写真にマウスを置くと拡大します)

部品名 機 能 材 質 最近の傾向など




 

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ハンドル
(ライザー)
・弓本体の中心でグリップ(持つ部分)がある

・剛性が高い

・矢を通すためのウインドウ部がある

(スタビライザー等もこの部分に付ける)
・アルミニウム合金切削加工(主流)

・カーボン

・アルミニウム合金鋳造、鍛造

・マグネシウム合金の鋳造
・最近は長いハンドル、短いリム(リムが平行に近い常態のパラレルリム)、ハードカムで構成される弓が主流(ハンドルが長くなった分弓は重くなる傾向にある)

・日本での公式試合はカム(滑車)特性のピーク値が60ポンド未満に規定されている(コンパウンドは狩猟用の弓として発展してきたものであるため80ポンド以上の弓もある)
グリップ
・弓を支持する部分 ・プラスティック

・木
・手に馴染むようにパテを付けて修正加工を行うことがある

・滑り止めテープを張ることがある

・弓のピボットポイントは加工しない方が良い。
リム
・弓が撓む部分

・撓む量が増えると矢速が大きくなる

・弓の性能に影響大
・グラスファイバー製のストレートタイプ

・カーボン製 リカーブ形状のラミネーテッド(張り合わせ)
・最近は短いパラレルリムが主流 (発射時の弓の返りが上下方向のため、前後方向の反動が抑えられる)

・ラミネート(張り合わせ)の芯になる部分が合成樹脂のフォームコアが主流

・ウッドコア(木芯)モデルもある
カム(滑車)
・コンパウンド特有の部品で弓の特性を引き出す重要な部品

・偏心滑車(Eccentric Cam)によって強い荷重の弓を途中から弱く出来る。(アンカーの時に引く力をダウンさせる)
・アルミ二ウム合金

・チタン合金
・偏心滑車の形状により次のように分類される。高エネルギー順

「ハードカム」
「ミディアムカム」
「エナジーカム」

・カムの形状によりアンカー時、ピーク値が60〜80%カットされる

(メーカー/モデルによって矢のスピードや荷重特性が異なる)
ストリング(弦)
・上下リムの先端の滑車を結ぶひも状の部分

・強度をもち伸び縮みしにくい素材の弦です。
・アラミド繊維 商品名はケブラー

・PBO繊維 商品名はザイロン

・超高強力ポリエチレン繊維 商品名ダイニーマ 等
・コンパウンドはストリングやケーブルを張ったままで持ち運ぶ

・ストリングおよびケーブル類の寿命は5,000射前後と言われるが、使用条件により、寿命は短くなる。切れる前に余裕を持って交換するのが安全安心である

・自分の弓に合わせストリングやケーブルの長さを調整する。
ノックセット
・矢をつがえる位置(ノッキングポイント)を決めるため1個または2個使用 ・真鍮などの金属とプラスチックの複合品 ・サービング用原糸、デンタルフロス等の糸で2個の結び目を付けて使用することもある    
Dループ
・リリーサーを掛けるロープ 弦から15〜20mmの長さが良い ・0.08インチ(Φ2.03mm)の専用ロープ ・ノックセット又は糸で作ったノッキングポイントの外側に取付ける    
ケーブル
・弓を引くことによって回転した滑車は、リリース後、弓の撓みが戻る時、ケーブルによってストリングを巻き取る

・コンパウンドの弓には滑車の形状により、ケーブルが2本または1本(ワンカム)ある
・アラミド繊維 商品名はケブラー

・PBO繊維 商品名はザイロン

・超高強力ポリエチレン繊維 商品名ダイニーマ 等
・ストリングおよびケーブル類の寿命は5,000射前後と言われるが、使用条件により、寿命は短くなる。切れる前に余裕を持って交換するのが安全安心である

・自分の弓に合わせストリングやケーブルの長さを調整する
ケーブルガード
・構造上矢の抜ける中央にケーブルが通るため、矢が通過するときに邪魔にならない様にケーブルを寄せるためにもうけたケーブルスライド部分を支える屈曲した棒 ・ステンレス鋼棒

・チタン合金棒など
・現在ケーブルガードを使用しない構造のスプリットケーブルシステムまたはカムの構造で回避するものがある
ケーブルスライド
・ケーブルガードにケーブルが擦れてしまうので痛めないようにまたスムースに動けるようにしたスライド機構  ・テフロン、滑りの良いプラスティック材 ・現在この部分が滑車になっている機構の弓が主流
ピープサイト
・ストリングに取り付ける覗き穴

・穴の部分を状況に合わせて変えることができるものもある
・アルミ二ウム合金

・マグネシューム合金

・チタン合金
・ピープの穴の直径は1/32、3/64、1/16、3/32、1/8インチなどのものがある

・ピープ穴にレンズが付いているものは的がはっきり見える
レスト
・弓のウインドウ部にあり、矢を乗せるところ

・チューニングはほとんどレストで行うことが多い
・組立品 ・上下・左右の微調整機構があるものは調整が簡単である

・フォール ア ウェイ レストも選択肢の一つである(通過する矢を発射直前まで保持し、まっすぐ押し出す事が出来る)

フォール ア ウェイ レストは次のような場合に有効
・矢のセットが簡単でレストダウンが許されない状況で有効
・インドア競技で太い口径の矢を頻繁にレストダウンする場合などに有効

フォール ア ウェイ レストには次の2方式がある

・ケーブルドライブ方式(ケーブルにセンサーコードを付ける)
・リムドライブ方式(パラレルリムにセンサーコードを付ける)セットアップは簡単であるが、リムの撓み特性により、使用できない場合がある
サイト
・スコープサイトと組み合わせて照準器になる ・アルミニウム

・カーボン
・上下・左右の微調整機構は必須、 操作性に大きな差

・フィールドコースでは、頻繁にサイトを上下に動かすため、素早く動かせる機構の付いたものが良い
スコープサイト
・レンズ付きサイトピン

・サイトと組み合わせて照準器になる

・普通は水準器も装備されている
・アルミ二ウム合金

・チタン合金

・プラスティック
・違いはレンズの性能で、レンズ径が大きい方が明るく、見易い

・レンズの倍率(度数)は大体次の通り、2倍(+0.25)、4倍(+0.5)、6倍(+0.75)、8倍(+1.0)、10倍(+1.25)

・レンズの倍率が大きいほど的は大きく見えるが、ピンサイトの揺れも大きくなる
スタビライザー
・慣性モーメントを大きくして弓の動きを抑える(射による反動を減衰)

・振動吸収

・弓の姿勢を安定
・グラスファイバー、カーボン、チタニウム など

・液体、発泡材、粉末などが入った物もある。
・細いパイプをいくつか束ねたものやウェイト側にゴムダンパーを内蔵したものなど種々ある

・自分の弓に合った物を選択する
ドロップストップ
・ストリング(弦)の行射後の振動吸収 ・ゴム部品 ・ドロップストップが装備されている弓が主流

・ドロップストップのダンパー部分が、ブレースハイトの位置で弦にギリギリ触れ る位置に取り付ける。
Vバー
・左右のサイドロッドは、主に押し手を軸にした回転(ローリング)を抑える(弓の安定性を向上させる)

・センターロッドと同様な効果をもたらす
・アルミ二ウム合金

・チタン合金
・弓の左右に取り付けるスタビライザーの形態のひとつ

・弓の左右のバランス調整時などにも使用する
部品名 機 能 材 質 最近の傾向など
リリーサー
・ストリングに掛けてリリースさせる発射装置

・パラドックスの発生が少なくなるので的中性はよくなる
・機械的組立品 大きく分けると次の2つに分かれる
・リストタイプ
・ハンドホールドタイプ

ハンドホールドタイプにはバックテンション(トリガーレス)とトリガー式がある

ハンドホールドタイプが主流であるが、自分にあったものを選択する
アロー
シャフト
・矢の胴体部分(本体) ・アルミ、カーボンまたはその複合材

・基本的にはリカーブと同じ
・アルミ製とアルミとカーボン繊維の複合材のものが主流

・A/C/E等の樽型のシャフトは直進性が増す             
ベイン
・矢の軌道を安定させる

・カールが付いてあるものは矢が回転し、直進性が増す
・プラスティック成型品

・プラスティックフィルム(カール品)
・シャフトに対する貼り付け角度を大きくするほど、矢の回転が増し矢飛びが安定するが、回転しすぎると失速する             
ポイント
・ヤジリ、この部分が目標物に刺さる

・重さによって矢の特性が変わる
・ステンレス鋼

・タングステン合金
・矢のバランスを取るため何段階かの種類(重さが違う)がある。もちろん矢の種類(太さが代われば)によりポイントも変える必要がある
ノック
・矢をつがえる溝を持つ部品 ・プラスティック ・矢をつがえる溝がゆるいと矢が外れて危険であるが硬すぎるのも矢飛びが安定しない  

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